商談プロセスと提案書のつくり方
ソリューション営業、コンサルティング営業の勘所
商談を前に進めるポイント
商談を効果的に進めるためには、定期接触から随時接触への切り替えが重要です。
お客様が「検討し始めた」と判断したタイミングで、迅速に商談のアポイントを設定する必要があります。
属人的な対応を避け、社内でアポイント取得のルールを定め、プロセスを組織的に進めましょう。
アポイントは営業活動の重要な一部です。
アポイントメントの取り方
効果的なアポイント取得には、面談時にその場で日程を決めることが大切です。
電話やメールでの調整は避け、可能な限りその場で確定しましょう。
お客様が「予定がわからない」と言った場合も、次のように対応します:
「お忙しい中、電話やメールでご負担をかけたくありませんので、この場で決められませんか?」
このようにお客様の負担を減らす姿勢を見せることで、協力を得やすくなります。
もし日程調整が難航する場合、その後の商談でも主導権を取ることが難しくなる可能性があるため、ここでお客様の本気度を確認しましょう。
提案書のつくり方
提案書は、ソリューション営業やコンサルティング営業の場面で用います。
顧客のニーズが明確な場合は、簡易見積書で十分ですが、提案が必要な場合は事前準備が不可欠です。
TAPS法の活用
TAPS法を使って提案書を整理すると効果的です:
- To Be(あるべき姿)
- As Is(現状)
- Problem(問題)
- Solution(解決策)
「あるべき姿」と「現状」のギャップを明確にすることで、解決すべき問題が浮かび上がります。
顧客の状況を正確に把握するための調査も営業プロセスに組み込むことが重要です。
一次情報と二次情報
提案書の説得力を高めるためには、一次情報の収集が不可欠です。
主観や憶測ではなく、客観的なデータで提案を支える必要があります。
たとえば、高齢者向けのベッド販売を提案する際は、以下のようなデータを提示します:
- Tガス都市生活研究所の調査によると、2014年には就寝時にベッドを使用する人が半数を超えた。
- 特に70代女性では、膝や腰の負担軽減のためベッドの利用が増えている。
このように、**「社会的証明の原理」**を利用することで、提案に対する納得感を高めます。
多くの人が同じ選択をしているという事実が、顧客の心理に影響を与えるのです。
ソリューション営業の提案プロセス
提案プロセスは、単に商品を売るだけでなく、顧客の課題を解決することに重点を置きます。
提案書の内容を顧客のニーズに合わせ、調査結果や具体的なソリューションを示すことで、信頼関係を構築しましょう。