保険の種類とあらまし
保険は、日常生活における様々なリスクに備えるための重要な手段です。
大きく分けて、公的保険と民間保険の2種類が存在します。公的保険は国が運営し、原則として強制加入が義務付けられています。
一方で、民間保険は保険会社が提供し、任意で加入するものです。
民間保険は公的保険を補完する役割も持つため、どちらの保障内容を理解することが、顧客に適切な提案を行う上で非常に重要です。
公的保険(社会保険)
公的保険は、老後の生活を支える年金や、医療費の軽減、業務中や通勤時の傷病に対する労災保険など、幅広い分野をカバーしています。
以下に代表的な社会保険の種類を紹介します。
1. 公的医療保険
病気やケガの際に医療費の一部を負担してくれる公的医療保険は、健保(健康保険)や国民健康保険などが代表的です。医療機関で保険証を提示することで、自己負担額は通常1〜3割に抑えられます。また、高額療養費制度を活用すれば、医療費が一定の限度額を超えた場合、超過部分は払い戻しされます。
2. 労災保険
労災保険は、仕事中や通勤中の事故で発生したケガや病気に対して、保険給付を行う制度です。労働者が業務中に被った災害による負担を軽減するための重要な保険です。
3. 公的年金
老後の生活を支える年金は、老齢年金、障害年金、遺族年金の3種類に大別されます。例えば、老齢年金は、65歳以降に支給されるもので、65歳より早く受け取る場合は減額、遅らせる場合は増額されます。
民間保険
民間保険は、生命保険、損害保険、傷害疾病保険の3つに分類されます。これらは公的保険を補完し、個人の選択により加入します。
1. 生命保険
生命保険は、死亡や生存に対して一定の金額が支払われる定額型の保険です。定期保険や終身保険などが一般的で、被保険者が亡くなった場合、その遺族に対して給付金が支払われます。
2. 損害保険
損害保険は、火災保険や自動車保険など、偶然の事故によって生じた損害を補償するものです。損害額に応じて保険金が支払われ、契約時の限度額が適用されます。
3. 傷害疾病保険
傷害疾病保険には、ケガや病気によって生じた治療費や収入の損失を補償するものが含まれます。医療保険やがん保険などが該当し、個別のリスクに備えるために多くの方が加入しています。