物置は不動産?取引対象となる範囲を理解する
不動産の取引における誤解を防ぐために
「不動産」とは何を指すのか、売買を進める前にしっかりと理解しておくことが重要です。
たとえば、買主が家のキッチンにある収納棚を気に入り、「これは便利だ」と思っていても、売主によっては撤去されることもあります。不動産の範囲を正確に把握しておかないと、予想外のトラブルが起こることもあります。
このブログでは、不動産の定義や範囲をわかりやすく解説します。
法律に基づく基本的な考え方だけでなく、売買契約時に確認すべきポイントについても説明します。
不動産の範囲とは?
不動産は、土地と建物、およびそれに固定された設備を含むものを指します。
具体的には次のような基準で判断されます:
「取り外しが難しいもの」
例:キッチンの造作収納、壁面の棚、埋め込み型のエアコン
これらは「建物と一体化」しているため、不動産として扱われます。「利用に必要不可欠なもの」
例:門、塀、垣根
敷地境界を示すものや、プライバシー保護に欠かせないものは不動産に含まれます。
一方で、次のようなものは不動産に含まれません。
- 移動可能なエアコン、照明器具
- プランターや持ち運べる物置
「固定されているか」「利用に不可欠か」が、不動産に含まれるかどうかの判断基準となります。
不動産売買の実務での確認ポイント
法律だけでなく、実際の取引では契約書と付帯設備表によって、不動産に含まれるものが具体的に決まります。
1. 売買契約書での確認
売買契約書には、建物や敷地内の設備について詳細に記載されています。
「売却後に何が残るのか」「どの設備が撤去されるのか」を明確にするため、契約前の確認が不可欠です。
2. 付帯設備表の重要性
「付帯設備表」とは、建物内外にある設備や備品のうち、引き渡し後も残すものをまとめた一覧表です。
例:
- カーテンレール:残す
- 照明器具:撤去する
この書類があることで、引き渡し後に「設備がない!」というトラブルを防ぐことができます。
法律に基づく不動産の範囲
不動産の定義は、民法第86条(不動産と動産の区分)、第242条(不動産の付合)、建築基準法第2条などで規定されていますが、詳細は契約の内容に依存する部分もあります。
取引の信頼性を高めるため、売主と買主の合意が反映された契約書が重要です。
取引前の確認でトラブルを回避しよう
売買契約前に、「設備が残るかどうか」を売主・買主間でしっかりと確認しましょう。
特に初めて不動産を購入する場合、「カーテンレールがない」「エアコンが外されている」といった意外な事態に驚くこともあります。
事前のチェックと合意が、信頼できる取引のカギです。
まとめ:不動産を理解して安心取引を目指そう
不動産売買では、「取り外しが可能かどうか」「利用に不可欠か」という基準が重要です。
法律での定義に加え、売買契約書や付帯設備表をしっかり確認することで、取引のトラブルを防ぎましょう。
正確な情報をもとに、安心して取引を進めることが大切です。
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