画地調整率と二方路線影響加算・三方路線影響加算
不動産の土地評価は、単に面積や立地だけではなく、周囲の道路の状況や接道条件に大きく影響を受けます。
特に「二方路線影響加算」や「三方路線影響加算」といった要素が加味されることで、評価額が変動することをご存じでしょうか?
この記事では、この評価方法についてわかりやすく解説し、土地評価におけるポイントを整理します。
1. 二方路線影響加算とは?
二方路線影響加算とは、宅地が正面と裏面の2つの路線に接している場合に、評価額が加算される仕組みです。
通常、土地の評価は接している路線によって異なり、正面路線(奥行き価格補正後の金額が高い路線)の評価額が基準となります。
そして、裏面路線にも同様の評価補正が行われ、その後に加算率が適用されます。
例えば、C地という土地が正面と裏面にそれぞれ異なる路線に接しているとします。
この場合、正面路線の評価額に裏面路線の評価額を加算し、二方路線影響加算率(例えば、「普通住宅地区」であれば0.02)を適用することで、最終的な土地評価額が決まります。
例:
- 正面路線価:300千円
- 裏面路線価:200千円
- 二方路線影響加算率:0.02
土地評価単価 = 300千円 × 0.98 + 200千円 × 0.98 × 0.02 = 297.92千円
土地評価額 = 297.92千円 × 20m × 30m = 178,752千円
このように、二方路線影響加算は土地の利便性やアクセスの良さを反映した重要な指標となります。
2. 三方路線影響加算とは?
三方路線影響加算は、宅地が3つの路線に接している場合に適用される評価方法です。
三方路線に囲まれる土地は、利便性がさらに向上し、その分、評価額が加算されるのが特徴です。
評価方法は、正面路線の価格に加え、裏面と側面の路線価格にそれぞれ影響加算を行います。
例えば、D地という土地が3つの路線に接している場合を考えてみましょう。
正面、裏面、側面のそれぞれの路線価に加算率を適用し、最終的な土地評価単価を算出します。
例:
- 正面路線価:300千円
- 裏面路線価:200千円
- 側面路線価:30千円
- 三方路線影響加算率(側面に対して0.03、裏面に対して0.02)
土地評価単価 = 300千円 × 1.00 + 200千円 × 1.00 × 0.02 + 30千円 × 1.00 × 0.03 = 304.9千円
土地評価額 = 304.9千円 × 20m × 15m = 91,470千円
この評価額が土地の利便性を反映した額であり、三方路線の場合、利便性が更に高まるため評価額が増加します。
3. まとめ
二方路線影響加算や三方路線影響加算は、不動産評価において重要な要素となり、土地の利便性を反映した評価額を算出するために必要な知識です。
これらの加算率は、路線が接する位置や用途によって異なるため、しっかりと理解して土地評価に活用することが大切です。
これらの計算を行うことで、より正確な土地評価が可能となり、不動産の取引においても役立つ情報となります。
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