「画地調整率と奥行長大補正の基礎知識」
土地評価を行う際には、「奥行長大補正率」や「不整形地補正率」など、専門的な知識が重要です。
特に、間口に対して奥行きが長い土地や不整形地の評価では、適切な補正が行われるかどうかが価値の判断に大きく影響します。
本記事では、これらの基準や計算方法について詳しく解説します。
奥行長大補正とは?
間口に対して奥行きが長い、いわゆる「うなぎの寝床」のような形状の宅地は、利用効率が低下する傾向があります。
このため、土地の評価額を算定する際には、奥行価格補正率を用い、さらに奥行長大補正率を乗じることで、実際の利用価値に見合った評価額を計算します。
例えば、奥行20m、間口8mの土地(奥行比率2.5)の場合、奥行長大補正率表を参照すると「0.98」となり、次のように計算します:
- 土地評価単価 = 200千円 × 1.00 × 0.98 = 196千円
- 土地評価額 = 196千円 × 20m × 8m = 31,360千円
ただし、地積が大きい土地や地域特性に応じて、課税庁が補正率をそのまま適用しない場合もあります。
不整形地の評価方法
不整形地の評価額は、以下の手順で算出されます:
地区区分と地積の確認
評価対象地を「地積区分表」に基づいて分類します(例:A、B、C)。
想定整形地の設定
評価対象地を正面路線に面する長方形または正方形に想定し、その地積を算出します。
かげ地割合の計算
この割合と地区区分を基に、不整形地補正率を「不整形地補正率表」から導きます。
補正率の適用
必要に応じて間口狭小補正率を乗じ、最終的な補正率を求めます。
この場合、不整形地補正率の下限は60%となります。
奥行長大補正と不整形地補正の選択
特に不整形地については、奥行長大補正率を用いた評価方法と、間口狭小補正率を組み合わせた評価方法のいずれかを選択可能です。
最適な評価方法を選ぶことで、土地の正確な価値を把握できます。
実務での注意点
土地評価の実務では、補正率をそのまま適用するだけでなく、近隣の土地価格との均衡や地域特性も考慮します。
また、ビル街地区など特定のエリアでは、不整形地補正が適用されない場合もあるため、最新の規定を確認することが重要です。
まとめ
土地評価は、不動産取引において信頼性を確保するための重要なプロセスです。
奥行長大補正や不整形地補正の仕組みを理解することで、適正な土地評価が可能となります。
不動産取引や土地の売買を検討する際には、こうした知識を活用して、最適な判断を行いましょう。
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