特殊な状況における宅地の評価方法とは?造成中の宅地や道路との間に水路がある宅地、共同ビルの敷地、マンション用地の評価について解説
不動産の評価には、通常の宅地に加えて特殊な状況にある宅地も含まれます。
こうした土地の評価方法について理解しておくことは、不動産売買や投資、管理の際に重要です。
本記事では、造成中の宅地、道路との間に水路がある宅地、共同ビルの敷地、マンション用地など、特殊な状況における宅地評価について解説します。
1. 造成中の宅地の評価方法
造成中の宅地は、完成前の状態と考えられることが多いため、その評価方法には特別な注意が必要です。
評価には通常、固定資産税評価額に倍率を掛け合わせ、その後に造成に要した費用を加算する方法が採られます。
具体的には、埋め立て費用や土盛り費用など、造成に必要なコストを物価水準に応じて調整した金額を加算することで、宅地の価額を算出します。
例えば、造成費用の現価は、課税時期までに投下された土止め工事や地ならし工事の額が反映されます。
この費用は、完成までにかかるコストを事前に見込んだ評価方法に基づいています。
2. 道路との間に水路がある宅地
次に、道路との間に水路が存在する宅地についてご説明します。
水路の幅が広く、橋の架設が必要な場合、道路と宅地が直接繋がっていないとみなされ、無道路地として評価されることがあります。
- 簡易に暗きょを設置できる場合: この場合、奥行価格補正を行い、評価がなされます。
- 橋を架設しなければならない場合: 水路の幅が広く、橋を架ける必要がある場合、その架設費用を評価に反映します。
- この評価は、不整形地の補正後の価額に基づいています。
- 橋架設が困難な場合: 法令で架設が制限されている場合や、物理的に困難な場合には、無道路地として評価します。
このように、水路の幅や設置可能な構造物によって、評価方法は大きく異なることがあります。
3. 共同ビルの敷地評価
共同ビルの敷地の場合、複数の所有者が土地を共同で使用し、ビルを建設するケースがあります。
この場合、各土地の評価額は個別に計算された後、土地の価額の比率を使用して最終的な評価額を算出します。
具体的な計算式としては、各土地の評価額を合計し、その中で個別の土地が占める割合を掛ける方法です。
これにより、共同所有されている土地の評価が適切に行われます。
4. マンション用地の評価方法
マンション用地の評価は、その敷地全体を1つの宅地として評価し、所有者の共有持分の割合を基に評価額を計算します。
場合によっては、公衆用の道路や公園などの敷地が含まれることがありますが、このような場合は敷地面積を除外して評価することが認められています。
一団のマンション群においては、法務局で登記簿謄本や建物図面などを確認し、敷地権がどの範囲に及ぶかを確認してから評価を行います。
まとめ
特殊な状況における宅地の評価方法は、その土地の特性や周囲の状況に応じて変動します。
造成中の宅地や水路がある土地、共同ビルの敷地、マンション用地など、状況に応じた評価を理解し、適切に対応することが不動産投資や取引には重要です。
土地の評価額を把握することで、売買、賃貸、管理、投資などの決定をより良いものにすることができます。
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株式会社コムハウス:竹村 光平
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間取り: 2LDK
面積: 54.9㎡
築年数: 1993年2月
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住所: 大阪府箕面市小野原東3-12-8