「宅地及び宅地の上に存する権利の評価ガイド」
宅地およびその上に存する権利を正しく評価することは、不動産取引や資産管理において極めて重要です。
本記事では、宅地評価の基本的なステップを具体的に解説し、初心者にも分かりやすく説明します。
不動産に関する知識を深め、売買や賃貸、または投資判断に役立ててください。
1. 評価対象宅地の形状と面積を確認
評価の第一歩は、対象となる宅地の正確な形状と地積(面積)を把握することです。以下の資料を収集しましょう。
- 登記事項証明書(法務局で取得可能)
- 測量図(土地家屋調査士が作成した図面)
- 公図(法務局で入手)
- 固定資産評価証明書(市町村役場で取得)
必要に応じて、土地を実測し、間口や奥行を正確に測ることで評価精度を高められます。
2. 宅地の利用状況に応じた分類
宅地の利用状況に応じて、1つの評価単位(画地)を設定します。
例えば、住宅地、商業地、駐車場、倉庫などの用途別に区分することで、適切な評価が可能となります。
3. 路線価または倍率方式で評価額を算定
宅地の評価は、以下の2つの方式で行われます。
① 路線価方式の場合
- 国税庁の「路線価図等閲覧システム」で対象地の路線価を確認。
- 路線価に画地調整率を加味して評価単価を計算。
- 地積(面積)を掛け合わせて評価額を算出。
② 倍率方式の場合
- 固定資産評価証明書を市町村役場で取得。
- 固定資産税評価額に税務署で指定された倍率を掛けて評価額を算出。
4. 借地権や他の権利の考慮
借地権や地上権がある場合、それらを考慮して評価額を調整します。
これにより、より現実的な評価が可能です。
注意ポイント
資料が古い場合は、最新のものを取得しましょう。
また、土地の現況写真を用意しておくことで、現地調査時の確認がスムーズになります。