相続が複数回あった場合、相続人になるのは誰ですか?
私の母は三人姉妹の長女でしたが、父と私、弟を残して10年前に亡くなりました。
その後、3年前に祖父が亡くなり、今年次女の叔母も夫と二人の息子を残して亡くなりました。
現在、三女の叔母が祖父の遺産分割をしたいと提案していますが、どのように分けたらよいのかわからず困っています。
このようなケースにおける相続人の範囲や配分について整理していきましょう。
1. 代襲相続とは
代襲相続は、相続人となるべき人が被相続人(財産を残した人)より先に亡くなった場合、その人の子どもが代わりに相続権を取得する制度です。
(1) 子の代襲相続
被相続人に子がいる場合、通常はその子が相続人となります。
しかし、子が被相続人よりも先に死亡していた場合、その子の子ども(被相続人から見ると孫)が代襲相続人となります。
さらに、孫も先に亡くなっている場合にはひ孫が代襲相続します。
このような再代襲は直系卑属(親子関係が直接続く縦の血族)のみ認められます。
(2) 兄弟姉妹の代襲相続
被相続人の兄弟姉妹にも代襲相続は認められますが、再代襲はありません。
そのため、甥や姪が代襲相続人になれますが、その子どもは代襲相続人になれません。
(3) 代襲相続人の相続分
代襲相続人は、亡くなった人(被代襲者)が本来受け取るはずだった相続分をそのまま引き継ぎます。
たとえば、設例の長女の場合、祖父の相続分の3分の1を持つことになります。
この3分の1を長女の二人の子どもがそれぞれ6分の1ずつ取得します。
注意点
代襲相続は、被相続人が存命中に相続人となるべき人が死亡した場合に限られます。
相続放棄や廃除(著しい非行がある場合に相続権を剥奪されること)の場合には代襲相続は生じません。
2. 数次相続とは
数次相続とは、ある相続が完了する前に別の相続が発生し、結果的に相続人が広がる現象を指します。
設例では、祖父の相続が完了する前に次女(叔母)が亡くなったため、次女の相続人が祖父の遺産分割に関与することになります。
(1) 数次相続の仕組み
数次相続では、先に亡くなった人が持っていた相続分が、その人の相続人に引き継がれます。
本設例では、次女が祖父の財産に対する3分の1の相続分を持っていたため、それが次女の夫と二人の息子に分割されます。
(2) 数次相続における相続分
次女の夫と息子二人が次女の相続人となり、それぞれ以下の相続分を得ます:
夫:祖父の相続財産の6分の1
息子二人:それぞれ祖父の相続財産の12分の1
3. 遺産分割のポイント
遺産分割を進める際には、以下の点を確認しましょう。
相続人の範囲を正確に特定する
各相続人の法定相続分を計算する
相続放棄がないか、相続人全員の意思確認を行う
必要であれば家庭裁判所に相談し、遺産分割協議書を作成することをお勧めします。
また、相続税や不動産の名義変更に関する手続きも忘れずに行いましょう。
おわりに
相続が複雑になるケースでは、専門家への相談が不可欠です。
特に数次相続や代襲相続が絡む場合、遺産分割協議の際に法的な解釈が求められる場面もあります。
弊社では、相続に関するご相談や不動産の査定・売却のお手伝いを行っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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